教育データベース

2019.03.11

小学校

中越

平成30年度

「話す」「聞く」活動の工夫や振り返りシートの活用を通して書くことに慣れ親しむ児童の育成

長岡市立青葉台小学校 白井 啓太

 新学習指導要領「外国語」では、「外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力を育成すること」を目指しています。私は、英語を書く活動の充実が、児童の英語への興味・関心の向上につながると考えています。
 「書くこと」にスムーズに入るためには、前段階の「聞く・話す」活動を充実させていくことが重要だと考えます。それに加え、児童が外国語の授業における成長に気付けるようにすることも大切だと考えます。これらのことを意識して授業づくりをすれば、書く活動にスムーズに入ることができ、英語への興味・関心が向上するだろうと考えました。
 書くことに慣れ親しむ児童の育成を目指し、以下の二つの手だてを講じました。
(手だて1)「書く」活動を取り入れた単元計画を立て、「書く」ことに慣れ親しめるように「聞く」「話す」活動を充実させる。
 新出単語に慣れる手順として、「①絵を見て言える。 ②単語を見て言える。 ③絵と単語をつなげることができる。」の三つのステージを考えました。この三つのステージを踏むことで、新出単語に慣れ親しむことができ、書く活動にスムーズに入れるだろうと考えました。
(手だて2)自己の成長を自覚し、蓄積できる振り返りシートを作成し、授業内における自己の成長に気付かせる。
 1単元で1枚の振り返りシートを作成します。「新しく習った単語や表現を言えるようになったか。」等を自己評価する欄と、授業の中でできるようになったことや次回がんばりたいことを記述する欄を設けました。また、単元のゴールまでに必要なスキルをCan-do listとして記載し、できるようになったところに色を塗らせるようにしました。
 以上の二つの手だての有効性を実証するために、二つの実践を行い、検証しました。
 初めに絵と単語が書かれているものを提示し、慣れてきた段階で「絵のみ」「単語のみ」「絵と文字合わせ」とステージアップしていくことで、児童は意欲的に活動することができました。さらに、毎時間の終末で、学習した表現を使った文を書き写すことも有効だったと考えます。また、めあてを意識した振り返りを行い、その授業での自己の成長や、課題に気付かせていくようにすることが、次時の活動につながっていくことが分かりました。
 今後も、児童が書くことに親しみ、楽しみながら英語を学べる授業づくりを研究していきたいと考えています。