教育データベース

2019.03.12

小学校

社会

新潟

平成30年度

社会的事象を多角的に捉え、自分事として社会への関わり方を考える子どもの育成

新潟市立坂井輪小学校 髙島 彰裕

今までの自分の社会科の授業の反省点として挙げられるのは、児童に社会的事象を捉えさせることはできるのですが、児童が自分事として社会的事象を多角的に捉え、選択・判断する力を付けさせる点では、課題が残っていました。そこで、社会的事象を自分事として捉えるために次の手だてをとることにしました。   
① 「ロールプレイ」を単元末に組み入れる。
 単元末に既習事項を生かして選択・判断する場を設けます。社会的事象を多角的に捉え、自分事として考えざるを得ない状況を設定します。
 検証は、児童のノートの振り返りで行います。
 【研究の実際について】
 3年「働く人とわたしたちのくらし」
 単元を貫く学習問題を「買い物名人になろう」としました。
 まず、社会的事象を多角的に捉えるために、販売者側(スーパーマーケット)と消費者側(家の人)の両面の努力や工夫、願いを学習していきました。
 単元末に「ロールプレイ」を行いました。家の人から買い物を頼まれたという状況で、「肉」「白菜」「豆腐」を選択する「ロールプレイ」を行いました。
 児童は、既習事項を生かして、自分が買う食材を選択しました。
 (児童の振り返り)
 ・私は、安さより国産ばっかり考えていたので、これからは、安さ・量・国産・新鮮・安全に気を付けて自分で買い物をしていきたいです。
 5年「工業生産を支える人々」 
 単元を貫く学習問題として「日本のこれからの自動車作りは?」としました。
 3年の単元での反省を踏まえて、販売車側・消費者側の両面を演じる「ロールプレイ」を取り入れました。両者の努力や工夫、願いを学習した児童は、既習事項を多角的に捉えて、自分で売りたい自動車を考えることができました。
 (児童の振り返り)
 ・「みんなが乗れる車」を中心に考えました。リサイクルもあることを知ったので、勉強したことをいろいろ取り入れました。
(成果と課題)
〇自分事として、社会的事象を多角的に捉え、思考し選択・判断するために、「ロールプレイ」は有効でした。児童は既習事項を生かして、自分で選択・判断することができました。
●児童の発達段階を熟考し、社会的事象を多角的に捉えざるを得ない設定を考え修正していく必要があると感じました。