教育データベース

2013.09.26

外国語活動・英語

中越

平成25年度

小中連携によるローマ字を活用した文字指導単元の開発研究

南魚沼市立大和中学校 廣川 統

 本研究では、小学校外国語活動におけるローマ字を活用した3時間からなる文字指導単元を開発した。単元を通して、ローマ字(日本語)と英語の違いについて気付くこと、アルファベットがもつ音に慣れ親しむこと、及びローマ字の定着が目標である。

 1時間目は、ローマ字がアルファベットを使用して日本語を表していることを学習した。そして、アルファベットには名前と音があること、ローマ字が母音と子音から構成されていることを学習し、子音の発音練習を行った。2時間目は、ヘボン式ローマ字について音からその意味を学習した。そして、ローマ字では使用されない4文字のアルファベット(子音)を加え、適宜日本語の音との違いを学習した。3時間目は、日本語と英語の母音の違い、リズムの違いなどを学習し、ヘボン式で自分の名前とクラスメイトの名前を読んだり書いたりする学習を行った。

 分析には、言語に対する意識の変容などを見るアンケート、ローマ字テスト、英単語の読みテスト、英語の音を認識する力に関するテストを用いた。また、学習者及び授業参観者へのアンケートを実施し分析を行った。

 その結果、本研究で開発された文字学習単元のプログラムは、児童から好意的な反応が得られ、英語の音を認識する力の向上に一定の効果があることが示唆された。また、ローマ字の読み・書き及び英語の単語の読みにも一定の効果があることが示唆された。

 本研究の文字学習プログラムは、ローマ字の活用という点で小学校国語科との連携が、また、英語の音を認識する力を高める文字指導という点では中学校外国語科との連携の可能性が期待される。