教育データベース

2013.09.26

中学校

学校づくり

新潟

平成25年度

キャリア教育を中心に据えた特色ある学校づくり

新潟市立小須戸中学校 高橋 丈男

当校の学校教育目標である「知性・創造」・「自主・協同」の実現を目指すためには、キャリア教育の推進は必要不可欠である。特に、「自己の生き方」を考え、望ましい職業観や勤労観を育むために、当校のグランドデザインの中に「夢」・「あこがれ」というキーワードを設定した。この二つの語句をグランドデザインの中核に据えて、「学力向上」・「社会性の育成」・「心身の健康・安全」の3つのブロックに教職員が分かれて教育活動を展開している。キャリア教育は各教科・道徳・学活・総合的な学習の時間(以下「総合学習」)など全教育活動を通して行うものであるが、当校では一昨年度までは総合学習を中心に、地域の「ひと・こと・もの」との関わりを通じてキャリア教育を推進してきた。しかし、学校教育活動の時間の範囲内だけでは地域との関わりを十分生かし切れず、「地域を愛する心」を育てることができないと考えた。そこで昨年度から、総合学習での活動を踏襲しつつ、校外のゴミ拾いなどの奉仕活動や祭りなど地域の行事に、中学生がボランティアとして参加する「地域貢献活動」を取り入れた。
 総合学習の活動の具体例として、地域のNPOの方々の協力を得て、中学生が保育園児や小学生に花植えのやり方を教えながら、一緒に花植えを行う。この活動は、幼(保)・小・中の連携を深め、園児から児童・生徒まで
12年間を見据えた教育活動を、「地域で子どもたちを育てる」という観点から展開しようとする活動である。「地域の大人から学ぶ」・「社会貢献活動を通して地域から学ぶ」活動を通して、「地域を愛する心」を育み、「地域の一員」として地域や社会に参画する態度を養い、「自己の生き方」を考える生徒の育成を図りたいと考え、以下の研究仮説を設定した。
 「地域の大人から学ぶ」及び「地域から学ぶ」活動を総合学習や社会貢献活動で多く設定し、園児から児童・生徒までの12年間を見据えた教育活動を展開すれば、「地域を愛する心」が芽生えるとともに、地域社会へ参画する態度が養われ、「自己の生き方」を考える生徒を育成できるだろう。
 教育研究実践発表では、地域教育コーディネーターの活用を図りながら、地域のコミュニティ協議会、NPO、幼稚園(保育園)、小学校、公民館、商工会、新潟市環境政策課等と連携して行っている総合学習や地域貢献活動の内容と、生徒の活動の様子、生徒の感想や評価の仕方等を紹介する。キャリア教育を中核に据えた当校の特色ある学校づくりの実践発表をしたいと考える。