教育データベース

2014.10.24

小学校

中越

平成26年度

通常学級における特別な教育的支援を要する児童の問題行動に対する適切なアセスメント及び支援

十日町市立東小学校 林 浩一

 現在、通常学級の中に特別な支援が必要な児童生徒が約6.5%いると言われる。必要な支援の種類や程度も多様である。よって、児童生徒個々のニーズに合った指導や支援が必要となる。
 担任している学級において、離席や暴言などの問題行動が見られる児童がいた。また、児童は自己肯定感が低い状態にあった。そこで、学級担任と特別支援教育コーディネーター、教育支援員で連携して問題行動の改善及び児童の学級適応に取り組んだ。
 実際に連携するにあたって、以下の段階を通して支援を進めた。
<問題行動の改善に向けて>
 ① これから支援していく問題行動を特定する
 ② どうしてその問題行動が起こるのか探る
 ③ 個別の支援計画を作成し、支援を進める
<児童の学級適応に向けて>
 ④ 個別でのSSTを実施する
 ⑤ 同様のスキルについて交流学級でもSSTを実施する
 ⑥ スキルが定着するために、集団での強化を行う
 指導前、1時間に何度も問題行動が見られたが、指導後はほぼ見られなくなり、代替となる適切な行動が増えていった。身に付けてほしいスキルについて学級全体で取り組んだため、児童間において手本を示したり、習得したスキルが生起した際に称賛したりする場面が見られた。また、学級満足度尺度(Q‐U)や学校適応感尺度(アセス)にも改善が見られた。

<参考文献>
特別支援教育を支える行動コンサルテーション―連携と協働を実現するためのシステムと技法 加藤哲文 大石幸二 学苑社 2002  
スクールワイドPBS 学校全体で取り組むポジティブな行動支援 ディアンヌA.クローン ロバートH.ホーナー 二瓶社 2013