教育データベース

2015.10.20

中学校

部活動

平成27年度

心の錬成により、自尊感情を高め自主的に活動する部活動指導の工夫

村上市立朝日中学校 大橋 研人

本研究では、心を鍛えることによって技術が伸び、さらに大事な試合の場面で力を発揮できると考えアプローチした。本研究は昨年度からの継続で2年目になる。昨年度は心を鍛えるためにチェックシートを活用して取り組んだ。チェックシートとは、部活や学習、学校生活や家庭生活について目標を企て、それを1週間のサイクルで評価していく評価シートである。昨年度の取組により、部活以外のいろいろなことにも積極的に取り組む生徒が多くなった。今年度は、去年までのチェックシートを改良し、さらに仲間から評価をしてもらう欄を設定することで、生徒一人一人の自尊感情を高め、それが自主的に活動する部活動指導へつながると考え、実践した。
 自尊感情を高めるために、次の2つについて実践した。
1 自己評価カード
 自己評価カードにより行動目標を設定することで、自分がやるべきことがはっきりし自主的に行動することができると考えた。目標が達成できれば有能感が高まり、たとえ目標が達成できなくても、自分がやるべき行動が明確であることから、目標達成に向けた努力が継続されることが期待できる。また、チームの仲間や家族、顧問から他者評価をしてもらうことで、さらに有用感が高まることを期待し取り組んだ。
2 振り返りカード
 自己評価カードの取組によって自尊感情が高まったかどうかを調べるために、振り返りカードを用いて評価した。振り返りカードでは自尊感情を18の項目に分類し、評価した。
 今回の実践では、自尊感情としては実践前よりも実践後が若干数値が高くなっただけであまり大きな変化はなかったものの、最初から最後まで高い評価だった。何よりも、目標である「県大会出場」が達成できたのが一番の成果である。このことから、目標を決めて取り組み、自己評価や他者評価をすることで自尊感情が高まり自主的に活動できたと考える。

<参考文献>
中学校における「心の健康」を育む運動部活動の在り方。