教育データベース

2015.10.21

小学校

外国語活動・英語

平成27年度

自分の英語表現を見直しながら、より良い英語表現で想いを伝えようとする児童の育成

柏崎市立荒浜小学校 山際 卓也

外国語活動において、児童はチャンツやゲーム要素のある活動により意欲的に取り組むことが多い。しかし、コミュニケーションの素地を養う外国語活動では、単に英語を「好き」にさせることではなく、英語を使って「言いたいことが伝わった時の喜び」を感じさせることが重要だと考える。
  私は次の2つの手だてを用い、児童の英語表現の高まりを狙った。
1 PDCAサイクルを取り入れた単元構成
  単元の活動を計画(Plan)、実行(Do)、見直し(Check)、改善(Action)と位置づけをし、どの単元でもこのPDCAに基づいて授業を進める。その単元構成を繰り返すことで一貫性が生まれ、授業一コマごとのつながりを明確に児童に示すことができる。また、一時間の中にcheck-do-checkといった小さなサイクルを回すことによって児童の英語表現が改善される。
2 ALTからのアドバイスを基に英語表現を「見直す」活動を取り入れる。
  児童が自らの英語表現を見直そうとするには、現在の自分の表現に疑問をもつ、または「このままでは伝わらない」と感じる等、多少のつまずきが必要であると考えた。しかし、教師が「ここをこういう風に直した方が良いよ」と教えるだけでは、主体的に見直すことはしないだろう。そこで、意図的に「上手く伝わっていない」といった状況を活動に組織し、児童自身に「なぜ上手く伝えたいことが伝わらないのか」を考える場を設定する。また、見直す際の視点をALTよりアドバイスをしてもらうことにより、自分の英語表現をより実践に近い形で正確に見直すことにつながると考えた。
  平成26年に文部科学省が示しているように、2020年には外国語活動で求められる指導内容は大きく変わることが予想される。近い将来、小学校段階でもコミュニケーション能力の「素地」から「基礎」が求められていくだろう。私は、児童が「楽しかった」で終わることなく「伝わる喜び」が感じられる授業を今後も実践していく。