教育データベース

2016.10.12

小学校

社会

中越

平成28年度

実感を伴った自分の考えを、深めていく子の育成

湯沢町立湯沢小学校 井上 大輔

小学校学習指導要領解説社会編では、社会科の学習では「国家・社会の形成者として、その発展に貢献しようとする態度や能力を育てようとしているのである。」と述べられている。これを受け、私は児童が社会的事象を多面的な視点で考え、自分の考えをもつ力を育てることが必要だと考えた。そこで、児童を育てる過程を、次の2つの段階に分けて、それぞれ手だてを講じた。
1 実感を伴った考えをもつ段階
 社会的事象に触れ、一人一人が自分の考えをもつためには、社会的事象と自分とのかかわりに気付き、実感を伴った考えを形成することが大切である。そのための手だてとして、体験的な活動や社会的事象にかかわりの深い人から話を聞く活動を設定した。また、扱う社会的事象が自分の生活とどのようにかかわっているかを考える活動を取り入れ、社会的事象について、当事者意識をもって考えられるようにした。これにより単元で扱う社会的事象について、児童一人一人が自分の考えをもつ姿を目指した。
2 かかわり合い、考えを深める段階
 社会的事象について自分の考えをもった児童には、互いの考えを交流し、多面的な考えを獲得していくことが大切となる。そのための手だてとして、資料提示のタイミング・発問・板書を工夫した。問題解決をしていく中で、追求課題に対して結論が出て思考が収束しそうなときに、既習事項とは別の資料を提示し、再度児童の思考を促した。そのときに既習事項と新たな事実が示す事象とのズレに気付かせる発問をし、追求課題を設定した。また、ズレや思考の流れが明確になるよう構造的に板書をした。先の段階で自分の考えをもった児童が、それぞれの考えをいきいきと話し、問題を解決していく姿を目指した。
 学年が上がるにつれて、扱う社会的事象が、自分の生活から離れたものになっていく。上述のステップにより、体験的な活動や話を聞く活動で実感を伴った自分の考えをもち、その考えを交流することにより、自分と異なる考えに触れ、多面的な視点をもち、自分の考えを練り上げていく姿を目指し、2つの段階における手だての有効性を検討した。