支部情報BOX

2021.11.29

三条支部

R3支部広報誌7月号 巻頭言

一人一人の総合力に期待する

支部長 髙橋 誠一郎(61年度 第三中学校)

 

今年度も三条支部春季総会を中止とさせていただいたが、紙面協議により会員各位の総意を得て、令和3年度の組織と活動計画の承認をいただいたことに深く感謝申しあげたい。

新型コロナウイルス感染症の収束に見通しが持てない時間が続き、いつどこで誰が感染しても不思議ではない状況となっており、緊急対応を構える毎日である。そのような中にあって、おおよそどの学校でも感染症対策の方法は一定のスタイルを確立し、諸活動の企画運営に可能な限りの工夫を凝らし、中止や停止という児童生徒にとってもどかしくつらい状況を打破しようとする熱意ある取組が進められていることに、心から敬意を表するところである。

さて、ときわ会がその基本方針とする「新しい時代の教育をつくる」という構えは中央教育審議会答申で言う「令和の日本型学校教育」の創造でもある。その達成のためにはすべての教職員がそれぞれの専門性や得意分野を活かして、持てる能力を互いに学び合いながら、共に向上するという基本的な姿勢が重要であると考える。専門的セパレートで教育を施す姿勢ではなく、教職員一人一人の総合力により、いかにチームとなって児童生徒と正対できるかが問われていると考えなければならない。そしてその総合力の向上のために必要なことは、取りも直さず、学び合う研修の充実ということになる。中教審答申では、児童生徒の姿として「多様な人々と協働しながら社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となる」ことを目指している。教職員こそ、正にこの姿を具現していくことが重要であり、その基盤となる力が総合力であると言っても過言ではない。

三条支部では「すべての会員が力量を高めて人材を育成する」ことを活動運営方針としている。この力量こそ総合力でなくてはならない。「小中一貫教育で小中の専門性を学び合って」「それぞれの得意な教科、領域の枠を超えて」「互いの主義や主張を交流させて」「趣味や特技の話題を交換させて」「学園ごとの良さや財産、課題を話し合って」これらを通して、一人一人が総合力を充実させていただきたい。総合力の充実は専門性を高めることにつながり専門性が研修によって総合力を高めるという好循環を生み出すに違いない。教職員の総合力の充実が児童生徒一人一人の多様性を尊重した個別最適な、そして協働的な学びの創造につながるものであると確信している。まさに令和の日本型学校教育である。

三条支部では、リモート研修の充実に備え、zoomのライセンスを購入した。特に大所帯の年層別研修での活用が期待される。ときわの研修はウイルスに負けない。