支部情報BOX

2022.07.29

新潟北支部

磨励自彊 ~あなたは変わっていますか~

新潟北支部 支部長 長谷川 智 (昭和61年度)

「磨励自彊」
今年度の合言葉もこれでいこうと思います。先日の支部総会は半数ではあるものの対面での実施になりました。しかし、まだまだ先の見えない予測不能な学校運営、児童生徒への指導、保護者対応が続いています。研修が少人数になったりリモートになったりする中でも,目の前の児童生徒は成長を続けます。

令和3年1月の答申「令和の日本型学校教育の構築」では、「主体的・対話的で深い学び」と「個別最適な学びと協働的な学び」の2つの実現が求められています。つまり個々に合わせたアダプティブラーニングと、かかわりの中で育まれるアクティブラーニングの両方を実現しなければならないということです。確かに、グローバル化の一層の進展,生産年齢人口の減少,人工知能の進化の中で,一人1台の端末を活かしつつ、個と個の豊かなかかわりを育むことで、どんなにデジタル化した時代でも「持続可能な社会の創り手を育てて行かなければならない」のです。児童生徒が様々な変化に積極的に向き合い,他者と協働して課題を解決していくこと、自立的に生き抜くことなど、多様な力が必要です。

これらを実現するには,私たち教師が自ら学び続ける以外に道はありません。4月9日の代議員会で大橋会長からは,「楽しく生きていますか。教師が楽しくないのに子ども達が楽しく学校生活を送ることなどできません。」と力強く激励していただきました。さらに「楽しさとは自ら進んで学ぶ楽しさです。」と続けていました。新潟北支部においても、今、すべての会員に問いたい。「あなたは変わっていますか」コロナの状況がどのようになろうとも,若手も中堅もベテランも,私たちは知恵を絞り工夫を重ねて学びを止めてはいけません。更新されていないカーナビでは,児童生徒を正しく未来へ導くことなどできません。児童生徒が変わっていきます。保護者も変わっていきます。時代も急速に変わっていきます。その中で教師だけが足踏みをしていてはいけません。学び続けている教師にこそ児童生徒を教える権利があるのです。私たちは児童生徒以上に向上的な変化を遂げなければなりません。今年度は、「今、自分は変わっているか?」常に自分に問い続けてください。

今年度の諸活動は、徐々に対面になり、できなった活動が可能になりつつあります。各委員会がその機能を発揮し、所期の目的を達成するよう,よろしくお願いします。


※「磨励自彊」
江戸時代中期の儒学者伊藤仁斎の「童子問」の一節。仁斎が弟子の子ども達と一問一答しながら教えを説く内容で,「常に己を磨き,自分の力を高めなければならない」と諭した言葉。