教育データベース

2017.11.07

中学校

新潟

平成29年度

2分間チャットで、既習事項を駆使して即興的に会話を継続させる生徒の育成

新潟市立西川中学校 清水 祐一

 自己表現活動において、生徒にトピックを与えて即興で会話をさせると、伝えたいことをどのように表現すればいいか分からなくなることが多い。口を閉ざしてしまったり、一問一答で会話が終わってしまったりする姿が現状としてあった。そこで、即興的な会話を成立させるための力を以下の二つの視点から高めたいと考えた。

〇目的や目標をもって積極的に会話しようとする「意欲」
〇既習事項を即時に取り出して伝えたり、会話をつなげたり、深めたりする「表現力」

 そこで、毎回の授業において帯活動として2分間チャットを設定し、その中で以下の手だてを講じた。

1 明確な目標と目的
 最終的に評価を行う評価タスクを事前に示し、具体的にどのような姿を目指すのか共通理解を図る。自分たちの会話を録音したものを聞き、現状と目標とする姿の違いを感じさせながら活動を継続していく。
2 活発な会話を促すテーマ
 自己関連性が高く、相手に伝えたい、相手の答えを聞いてみたいと思えるようなテーマを設定し、より意欲的な会話を促す。相手と情報ギャップのあるテーマを設定することで会話の活性化を促すことも重要である。
3 振り返りとシェアリング
 振り返りの時間に生徒の疑問を全体で共有し、改善のポイントやヒントを与える。生徒は自分が伝えたいことを英語でどのように表現するのかを教室に常設してある辞書等を使って自主的に調べる。
4 会話のスキルアップ
 話をつなげたり、深めたりするスキルへの気付きを促す。友達や教師の会話モデルを示し、どのようにすればより円滑に、かつ深まりをもって会話が継続していくのかを全体で確認させる。会話特有の表現等を教室掲示することやリストアップすることで個人で確認、練習できるようにする。

 上記の四つの手だてを講じることで、生徒は即興的な会話を継続することができると考えた。