教育データベース

2018.11.09

小学校

生徒指導

中越

平成30年度

全校体制で推進する人間関係づくりを核とした社会性の育成

新潟大学教育学部附属長岡小学校(燕市立燕南小学校での実践) 平出 久美子

 登校の生徒指導上の教育課題である自己肯定感の低さ、人間関係形成能力の低さの改善を図るため、人間関係づくりを核とした社会性の育成を目指した五つの取組を実施した。
1「社会性育成のためのカリキュラム」の作成
 社会性の要素と言われている「自己肯定感」「人間関係形成能力」の向上を目指し、人間関係づくりを中核とした「社会性育成のためのカリキュラム」を作成した。
2計画的・系統的なSGEの配列
SGEを中心とした人間関係づくりの活動を全校で実施するにあたり、実態を基に系統性をもたせて活動計画を立てた。学級の実態や学期ごとの系統性、発達段階に応じ、意図的・系統的に活動を実施することで、社会性を育成した。
3活動の振り返りを評価し、改善するシステム
実施後の児童・教師の感想や活動時の児童の様子を基に、改善策を検討し、内容の修正・改善を行うPDCAサイクルで活動を進めた。
4全校体制での取組
校内研修で検討した活動案を基に、各学級で毎月実践し、実施後アンケートをとった。学級全体と個人の実態、支援を要する児童を一目で把握できるようにデータ化して担任へフィードバックし、学級経営や児童理解に生かした。
5生徒指導部と連携した校内研修の実施
校内研修では、生徒指導部と連携し、ワークショップを通した目的の共有、活動案の検討、Q-Uを活用した学級経営の研修を実施した。
成果と課題
「社会性育成のためのカリキュラム」を全校体制で実施することで、社会性の要素である自己肯定感や自己有用感、人間関係形成能力が向上していくことが明らかになった。社会性を育成するためには、以下の4点が重要である。
(1) 自校の実態把握(児童・教師)を通して教育課題を把握し、社会性の要素の中から、児童に付けたい力を明確にする。
(2)学年の発達段階や学期の系統性をもたせ、人間関係づくりの活動を位置付けた「社会性育成のためのカリキュラム」を作成し、全校体制で推進することで、効果が上がる。
(3) PDCAサイクルで、活動の様子や振り返り(児童・教師)をもとに評価し、更に有効な活動になるように改善して次年度へ繋ぐ。
(4)校内研修を通して、児童の実態や活動の意図、効果的な指導法を共通理解し、教職員の意識向上を図る。
 今後、一層効果を上げるためには、各教科との関連を図った活動にしていくこと、幼保小・中学校との連携を取り、学校間のつながりをもたせていくことが重要である。