教育データベース

2019.03.11

全県

平成30年度

地域全体で支える生徒の通信機器への依存防止並びに自立への取組

三条市立栄中学校 幸田 真樹

 昨今、パソコンや携帯電話、家庭用ゲーム機を用いたインターネットトラブルが社会問題化しています。しかしながら、それらは表面上の問題で、根本は「生徒の自立」の問題ではないかと考えます。そこで、まず、トラブルの予防・対処的な指導だけでなく、子ども・保護者・地域が一体となって問題意識を共有します。その上で、生徒の普段の生活や常識を考慮した上で、望ましい生活習慣を基盤としたルールづくりを支援し、「生徒の自立」を支える体制づくりが必要であると考えます。
 そのために、次の2点からその解決に迫っていきます。
1 通信機器・ゲーム機の背後にある様々な問題を生徒の普段の生活や常識と照らし合わせ、使用時のルールや危険性を段階的に考える場面を設定します。
 具体的には、小・中学校の携帯電話の所持率や利用時間を調査し、その実態を提示し、自分たちの問題点を考え、話し合います。次に、通信機器の利用時間と定期テストの相関関係を提示し、自己の生活習慣を振り返ります。さらに、インターネットアドバイザーなどの指導により、より分かりやすい授業内容を追求します。
2 学校・保護者・地域社会の子どもを支える組織の協力を得られる活動をします。 
 具体的には、PTA総会や地域懇談会、中学校入学説明会や地区育成協議会等で、保護者だけでなく、地域全体で問題意識を高めます。同時に、教員間で情報交換を行い、実践事例を共有し、精度を高めていきます。さらに、生涯学習センターと連携し、情報モラル指導者講習会で指導を受け、改善していきます。
 実践から、様々な方々とつながり、いろいろな学校や地域の方々と問題意識を共有し、改善の方策について確かめました。今後もこの輪を更に広め、通信機器に振り回されない生活習慣の育成、そして「生徒の自立」を支えたいと思います。