教育データベース

2015.10.21

中学校

社会

平成27年度

課題に主体的に取り組み、話合いの中で考えを深めていく生徒

長岡市立南中学校 恩田 隆介

本研究テーマは教科を横断した普遍的な価値をもつと考える。このテーマに迫るために、以下の2つを単元構想の中心に据えた。1つ目は単元を貫く課題を設定し、生徒の学習意欲の喚起と課題追求意欲の持続を図ること。2つ目は多様な表現活動の場を設定し、生徒の考えの深まりをねらうことである。

 これらを踏まえ、以下の3つの手立てを意識し実践を行った。(2014年実践 地理「世界の諸地域 アフリカ州」)

1 (レディネスによる)生徒がもつイメージにギャップを与える課題を設定し、興味関心を引き出すとともに、学習意欲を喚起する。具体的には、アフリカの「魅力」を取り上げ、単元を展開した。

2 課題に応じて話合いの形態を変えることで、多様な考えの表出や考えの深まりをねらった。話し合う集団の工夫として、A(3人)班、B(5,6人)班、そして個、全体で思考する場面を設定した。話合いの形態の工夫としては、自由に発言する意見交換、KJ法、ホワイトボードの使用などを試みた。

3 社会的事象を切り口として、本物に触れさせることで、学習課題を身近に感じさせる。現在起こっている世の中の出来事を取り上げ日本とのつながりを認識させること、アフリカの留学生のVTRを授業で扱うことで、アフリカという地域と自分たちの距離を近付ける手立てを講じた。
 検証方法としては、3名の抽出生の集団における関係性の中で全体を把握することとした。他との関わり合いの中で意見を深める(新しい視点を獲得する等)ことができたかどうかを、生徒の発言内容や記述内容等の授業記録、事後のアンケートの数値から検証した。